研究所について
臨床法学教育研究所は、法実務の現場から以下の3つの研究活動を行うために、法科大学院が設立される二年前、2002年にプロジェクト研究所として設置された研究所です。
第1 法理論の発展
第2 法実務の改革
第3 法学生の教育方法の開発
従来から、「理論と実務の架橋」の試みは継続されてきましたが、臨床法学教育の方法論は、理論と実務の相互関係において、教育という営為を加えることによって、次世代に引き継ぐべき理論と実務のベースラインは何であるかを明らかにし、次世代と共に取り組むべき現状の改善と改革のために何をすべきかを探求するものと考えます。
本研究所は、現実の事件またはそれを素材に現実性の極めて高い教材を用いて、法科大学院学生を対象としたリーガル・クリニック、シミュレーション、およびエクスターンシップの教育方法を開発してきた。今期の本研究所の活動は、この教育方法論をさらに発展させて、法学部教育や法曹の継続教育にも活用するために、次の6つを研究の柱として活動を行っています。
第1 臨床法学教育の方法論の調査研究
第2 臨床心理学を活用した法実務教育のプログラムの開発
第3 家事紛争解決のあり方を検討するプログラムの開発
第4 大規模災害等の被災者の法的救済と法律家の役割を検討するプログラムの開発
第5 カリフォルニア大学バークレー校との共同研究の推進
第6 臨床方法論を用いる医学教育からの検討
みなさまのご支援ご鞭撻を何卒よろしくお願い申し上げます。
2018年10月
臨床法学教育研究所所長
石田京子